出会い系サイトやマッチングサイトを利用して、何度も出会った事がある私の知り合いの方で、悲しい話を聞いた経験談を書いていきたいと思います。
出会いの始まり
私(田中)はちょうど彼女と別れた後に、寂しさと新たな出会いを求めて出会い系サイトに登録しました。
年齢も年齢なので、新しい人と出会うのは簡単ではないだろうと覚悟していました。
せっかく利用するので、思い切ってプロフィールを作成し、正直な気持ちをコメントに残しました。
しばらくして一通のメッセージが届きました。
「はじめまして。プロフィールに共感しました。お互い新しいスタートを切りませんか?私の名前は美咲です。」
美咲さんも50代、同じく最近別れた境遇で、新しい出会いを探しているようでした。
メッセージのやり取りを始めていき、似た境遇ということで打ち解けることができ、共通の趣味である読書や旅行の話題で盛り上がりました。
メッセージの雰囲気から、穏やかで優しい人柄が感じていました。
数週間のやり取りをした後、実際に会う話を進めて予定を決めました。
待ち合わせは落ち着いたカフェ。
待ち合わせの当日は緊張しながらも、期待と楽しみで胸がいっぱいだった。
先に私がカフェに到着し彼女を待っていると、上品そうな雰囲気を纏った女性が入ってきた。
まさにその女性が美咲さんでした。初めて会うのに、やり取りをしてたおかげで、どこか懐かしい感じもしました。
「田中さんですか?初めまして、美咲です。」
「お会いできて嬉しいです。イメージ以上の方でびっくりしました。」
お互いに微笑みながら握手を交わし、席に着きました。
趣味など知っていたので、話は途切れることなく続き、今までの人生経験を更に話し合っていきました。
彼女の過去の話を聞いているうちに、私は彼女に強く惹かれている事に気づきました。
あっという間に2時間は過ぎ、次のデートもその日のうちに取り付ける事が出来ました。
二人は一緒に歩きながら、夕暮れの街並みを楽しんだ。
その後も定期的に昼間のほうが時間があるということで、昼間の時間帯に会うようになり、デートを重ねるごとにお互いの絆は深まっていきました。
私にとって美咲さんという女性はかけがえのない存在となり、彼女も同じ気持ちを持ってくれているようでした。
ある日、彼女が小さなプレゼントを手渡してくれた事がありました。
それは、以前話していたお気に入りの作家の最新作の本でした。
「好きって言われてた作家さんの最新作を見つけて、ぜひ田中さんに読んでもらいたくて。」
「ありがとう!本当に嬉しいです。」
その瞬間に確信しました。
この出会い系サイトでの出会いは、単なる偶然ではなく、運命なのかもしれない。
深まる関係
時間が経つにつれて、さらに親密になっていきました。
デートを重ねるたびに、お互いの心の奥深くまで理解し合うことができ、彼女の笑顔を見るたびに、私の心は自然と温かく満たされていきました。
「この2日間はずっといれそうです」
この言葉を美咲さんから聞いて、予定をたてて温泉旅行に出かけました。
都会の喧騒から離れ、静かな場所でゆっくり過ごすことを提案したのは美咲さんだった。
彼女もまた、この旅行を特別なものにしたいと考えていたようだ。
こじんまりとした温泉旅館に到着し、2人で部屋に入りました。
窓からは美しい山々が広がり、心地よい風が吹き込んできました。
夕食を楽しんだ後、僕たちは一緒に露天風呂に入ることにした。
湯船に浸かりながら並んで座っていると、彼女が優しく手を握ってきた。
「田中さん、一緒にいてくれてありがとう。一緒に来れて本当に嬉しい。」
「美咲さんと一緒にいると、本当に幸せを感じるんだ!」
お互いの手を握りしめ、しばらくの間、静かな時間を共有した。
その夜、彼女が僕のそばに寄り添ってきた。
「特別な夜にしたい。」
彼女の瞳は優しく輝き、僕の心に深く触れた。
その言葉に、私も同じ気持ちを伝えた。
「同じ気持ちだよ、美咲さん。」
お互いの気持ちが通じ合い、自然とキスを交わした。彼女の唇は温かく、優しい感触が僕の心に広がった。
キスは次第に深まり、僕たちはお互いの体に触れ合いながら、愛を確かめ合った。
その夜、僕たちはお互いの体を求め合い、深い愛情を感じながら一つになった。美咲さんの温もりと優しさが、僕の全身を包み込み、僕たちの関係は一層強く結びついた。
翌朝、窓から差し込む柔らかな朝陽の中で、僕たちは寄り添いながら目覚めた。美咲さんが微笑みながら言った。
「これからも一緒に、こうやって過ごしていきたいね。」
「うん、僕も同じだよ。これからもずっと一緒にいよう。」
その瞬間、美咲さんとの未来が本当に輝かしいものになると確信しました。
手を取り合い、そのまま帰宅しました。
壊れた約束
温泉旅行から帰った僕たちは、さらに親密な関係を築いていきました。
頻繁に連絡を取り合い、週末には一緒に過ごす時間を楽しんでいた。
一緒に過ごす時間は、何よりも大切な時間となっていきました。
しかし、ある日突然、終わりは訪れた。
以前のような明るさが感じられなくなり、沈んだ様子だった。
心配になり、彼女に何があったのか尋ねた。
「何かあったの?元気がないように見えて心配です。」
何も言わずに黙っていたが、やがて深いため息をつき、静かに口を開いた。
「ごめんなさい。大切なことを話さなければならないの。実は、私、結婚しているの。」
その言葉を聞いた瞬間、耳を疑ってしまった。
美咲さんが既婚者だったなんて、想像もしていなかった。
僕は何を言っていいのかわからず、ただ彼女を見つめることしかできなかった。
「どういうこと?なぜ今まで黙っていたんだ?」
「最初は新しい友達を作りたかっただけだったの。でも、あなたと会って、気持ちが変わってしまって。本当に幸せな時間で、過去を忘れられる気がしたの。でも、現実から逃げることはできなかった。」
心の中は怒りと悲しみが渦巻いていた。
愛情が強かっただけに、裏切られた気持ちも強く感じた。
「今までの関係は何だったんだの?本気で君を愛していたんだよ」
彼女は泣き崩れ、謝罪の言葉を繰り返した。
「本当にごめんなさい。あなたを傷つけるつもりはなかった。でも、これ以上続けることはできない。私には家庭があるの。」
僕は深く息を吸い込み、彼女の言葉を受け入れるしかなかった。
「わかったよ。これ以上続けるのはお互いにとってよくない。さよなら..そしてありがとう」
それが二人の最後の会話となった。
彼女が去った後、僕はしばらくの間、心に大きな穴が開いたような気分だった。
彼女との思い出は美しいものだったが、その裏には深い悲しみが残った。
数ヶ月が経ち、僕は少しずつ前に進むことができるようになった。
昼間にしか会う時間がなかったということは、今となってはそういうことかと思いました。
美咲さんとの思い出は、僕の心の中で静かに生き続けているが、未来への希望を持って前に進んでいく気持ちに切り替え、また今は新しい出会いを探しています。
出会い系サイトやマッチングサイトではいい出会いもあれば、そうではない出会いもあるので、悲しい思い出だからといって、いつまでも悲しい思い出を引っ張らず、新しい出会いを見つけれるようにしていきましょう!